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合気道の組形稽古について 9 [合気道の事など 2 雑文]

 仕手は体を横滑りに開く時に空いている右手で裏拳の当身を受けの眉間に繰り出すと、受けの前に迫り出してくる勢いに不意打ちを呉れる事となり一層の受けの崩れを引き出せると伴に、受けの手首を持った手に「虚」を作り出す事にもなるのであります。受けはこの当身に対して矢張り空いている左手を顔の前に翳して防御を取ります。この動きが「片手持ち二ヶ条抑え(二)」或いは「片手取り二教(裏)」の第一挙動目であります。
 第二挙動目は、仕手は体を横滑りに開いた位置で前足を軸として斜め前にいる受けに相対するようにやや体を回転させ、その動きの内に太刀を上段にふり被るような要領で受けの手首を二ヶ条に取ります。この時仕手の動きに連れて受けの体が立ち直らないように留意します。つまり受けを押し返すような力が働くと崩れが解消して仕舞います。間合いを充分に取って、寧ろ受けの体が前のめりになって不安定な状態になるようにつくります。
 またこの時、仕手が両手を使って受けの片手を二ヶ条に締めるべくふり被っているのでありますから、受けのもう片方の手は何の拘束も受けていないのであります。これは仕手の両手が塞がっていて受けの片手が空いている関係であって、条件に於いて仕手の方が不利となっているのであります。受けの空いている片手の有効性を奪う意味でも、両者の間合いが二ヶ条に取った受けの肘が伸長しきらない程度に、しかし適度に離れている事が必要になってくるのであります。この間合いの距離感を習得すると云う意味でも、受けの不用意で己が役割を失念した動作は組形稽古には何も寄与しないと云えるでありましょう。
 次にふり被った太刀を真っ向に切り下すようにして二ヶ条或いは二教の締めを受けに施しますが、切り下しの時に前脚の膝はあくまでも緩やかに前に迫り出すように動かして、その迫り出しの分、前足を受けの爪先近くまで摺り足に進めてつめ寄ります。締めを施されて受けの体が下に崩れて膝を着く動きと、仕手の二ヶ条或いは二教の締めの動作が同調していないと、受けの肘肩に緩みが生じて受けの立ち直りを許して仕舞いますし、仕手の締めを施す力が効率的に受けに伝わらないでありましょう。これが第三挙動目になります。
 「片手持ち二ヶ条抑え(一)」或いは「片手取り二教(表)」とは違って、受けは自分の前から逸れた位置に在る仕手の体の前に巴の軌跡を踏んで回りこんで、仕手の手首を取った時点の優位であったはずの関係性を回復しようとするのが「(二)」或いは「(裏)」の受けの現状況回避動作であります。依って「(一)」或いは「(表)」の場合のように自分の背面方向を指向して仕手から離れようとするのではなく、右手を二ヶ条に締められている場合なら自分の左側方向に進み動いて仕手の正面に回りこもうと企画するわけであります。
 この受けの動きの起こりを捉えたら仕手はその受けの指向を妨げる事なく、受けの右側面に大きく回りこんで前に回ろうとする受けの指向を利用するように、その体を自分の螺旋状に沈む回転動作に巻きこみ結果として受けを俯せに制するのであります。この時二ヶ条或いは二教の締めに緩みがないなら、受けの肘は屈曲した儘あたかも仕手に持ってくれと云わんばかりに上方に迫り上がってりきます。仕手は左手でこの受けの肘を自分の前で制圧的に保持し、それに依って受けの肩の自由を剥奪し、その肩が回転に受けが巻きこまれるその動きの先導をするように操作するのであります。これがこの技の第四挙動目であります。最終的な二ヶ条或いは二教の抑え動作は「(一)」「(表)」の場合と同様となります。
(続)
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